2013/09/12

FUDに負けない生き方

私は主にプログラム言語Perlを書いて仕事をしている。Perlが好きでもある。好きでもない仕事なんて少なくとも私は長く続けられない。Perlのおかげで楽しく仕事ができている。

大体季節の変わり目、3ヶ月に一度くらい「Perlは終わった言語」などといった記事が出回る。ネット用語では「disる(ディスる)」と呼ばれるようなこういった批判は、比較的歴史が深く先発のプログラミング言語Perlだからこそ、後発の言語に心酔した一部の出来の悪い勘違いプログラマーがやってしまう、よくあることらしい。プログラム言語自体に罪は無い。

彼らの目的は何だろう。変なプロジェクトで汚いPerlのソースコードを触るはめになったり、色々な事情でPerlが憎い、そして自分が心酔している他のプログラミング言語へ他のプログラミング言語を使っているプログラマを誘導したい、そういうことなのだろう。その材料の一つとして「Perlを使っていると職がなくなる」等といった話題を拡散させるという構図だと思われる。

元々はマーケティング用語であるが、こういった恐怖や不安に訴えかけた議論のことを「FUD」という。Wikipediaの解説が詳しい。

以前はこういった記事が出ると、Perlが好きなPerlプログラマがこぞって反論を展開していたが、結局はFUDを仕掛けた側の思う壺にしかならない。なぜならば、それによって良い意味で影響力の高い人がFUDの元記事を拡散させてしまうことになるからだ。最近では、こういったFUDは数カ月に一度の風物詩として「また出ましたねー」と流される傾向にある。またFUDされるのは、FUDを巻き起こしている側にも恐怖や不安であったり後ろめたさを隠している場合が多い。そういう部分をほじくり返すこともたまに行われるが、基本は無視か、FUDを仕掛けられた側の陣営の権威者の一刀両断で終わらせるほうが良い。

またFUDを仕掛ける側は「はてな匿名ダイヤリー」を使ったりと、大抵は匿名であることが多い。実名であることもあるが、そういう場合はある種の袋叩きにあって業界から危険人物扱いされてしまう可能性が高い。さすがにFUDを仕掛ける側も、そういう事を分かっている。

匿名の場合、匿名で言い返すことも可能であるが、結局は巨大掲示板サービス「にちゃんねる」のように「便所の落書き」にしかならないので、上記のような実名の権力者の一刀両断で終わらせるほうが良いと思う。

これはプログラム言語に限らず、自分の好きなエディタであるとかアーティストであるとか音楽であるとか、色々なジャンルで展開されうる事である。FUDは世界中で日常的に行われている。

最近キツイなと思ったのは、自分も属している特定の集団の顔の見える相手がFUDを仕掛けるといった場合だった。具体的な場所は伏せるが、私が採用した物事や私が属している物事や私が所持している物やスキルに対して「これは良くない」「こんなのやっているヤツは死ね」といった具合に、匿名掲示板さながらな物騒な言葉が飛び交う。明らかに私に向けられているFUDは、困ったことに周りへの雰囲気も害する。私は大人であるし、目上の人からも大人であれと言われていてるので、この実質的な個人対個人のFUDに対して色々な感情を押し殺して「皆さんの気持ちも分かりますし、きつい言葉やFUDはやめて、問題解決に向けて一緖に取り組んでいきませんか」と提案するものの、実際のところ私より年上の人が実名で堂々とFUDを繰り広げるという光景に、非常に残念な感じを覚えたし、正直なところ精神的に疲弊してしまった

ネットで恒例行事であるPerlへのdisやFUDは私個人に向けられたものではないが、さすがに個人対個人でFUDにさらされるとは思っていなかったので、匿名のFUDとは違う精神的な疲弊を味わったわけだ。そういった事があったので、改めてFUDについて考え直して、この記事を書いているという次第である。

では、匿名および実名のFUDに負けないためにはどうすればいいか。

まずはFUDという言葉が表しているような「恐怖に訴える論証」が誤謬である事を説明し宣言することである。Perlがdisにさらされた場合は、それに憤慨するのではなく、その裏を読み解き、相手の都合の良い誘導を見抜き、それを指摘することである。

たぶん珍しいケースである個人対個人のFUDに対しても、同様にそれが誤謬であることを説明するしか方法がないだろう。その時は顔が見える相手同士、その後気まずくならないような配慮は必要である。もちろん、コミュニティを破壊してもよいのであれば派手に行動しても構わないが、コミュニティに属している他の人の気分を害することは好ましいことではない。大人の対応をしていくべきであろう。

残念ながら「全ての人間は概ね正しい事をいう」というのは高校生の国語の授業までだ。社会に出ると、こういったFUDが渦巻いている。これを真に受けて憤慨してみたところで相手の思う壺だ。グッとこらえて、その裏を観察した上で、適切な対応をしなければならない。それが大人力でもあり社会人力でもある。私も社会人になりたての若い頃はそういったFUDに乗せられて怒ったりしたものだ。今思い返せば相手の思う壺だったのだろう。

そもそも、余計なFUDに構う必要はない。自分に関係ないと思ったら(守りたい別の誰かや何かがあるなら別として)FUDはスルーしてしまってもいいだろう。また、FUDを巻き起こす癖のある人というのもいて、そういう人から距離をおく事も大切だ。私のTwitterアカウントでは、FUDを頻繁に展開する人は積極的にフォローから外して、健全なタイムラインを形成している。見て不快になるだけのものを見ても損でしかない。

結論を述べると、やはり「冷静になって物事の裏に隠れた真相を見極めろ」ということなのだろう。年を重ねて血気盛んな若い頃に比べて癇癪持ちではなくなり、多少は温和になれたので、そういった事を心がけてFUDや詭弁に柔軟に対応していこうと思う次第だ。

1 件のコメント:

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