2013/11/12

2013年の東京の気候に想う

2013年11月12日。ここ数日の東京は強風が吹きすさび、最低気温が1桁台にまで落ち込むことが多くなった。

思い返せば今年の「東京の夏」は暑かった。いや日本全国が記録的猛暑に見舞われた。

よく私は東京の5月から半年近くにわたる暑くてたまらない季節を「灼熱地獄」と言っている。暦の春夏秋を逸脱しているとすら思う。私は北海道出身であるが、東京というか北海道以南には「梅雨」というものがあって、それもまた蒸し暑い鬱陶しさに拍車をかけている。気温は20度台でも汗が蒸発しないのだ。不快極まりない。

しかし思い返せば、9月末に大きなイベントがあった時、また一段落ついて10月上旬頃も、外を少しでも歩けば暑くて手持ちのタオルで顔の汗をぬぐっていた気がする。10月下旬になって「そういえば外を数分歩いても汗をかかなくなったな」と思った途端、外を歩く人達はコートを着ていた。「東京の秋」は何日あったんだという変わり様である。言えることは10月中旬は秋だった、という位である。

北国で18年育ち、寒さに強い私も、防寒具を着ないで1桁台の気温の中で強風に煽られると体温が奪われてしまう。さすがに寒さに強い人も所詮は恒温動物であり、体温を1桁台にしようとする力には屈してしまうだろう。ここ最近は風が強いときは防寒具を着ている。

北海道の内陸の真冬の寒さはマイナス10度を下回るわけで、東京の1桁台の気温なんて大したことないと思ってはいたものの、幾年も生活していると、いくつかの意味で北海道の真冬よりも過ごしづらいことがわかった。

まず、北海道では外を歩かない車社会であるが東京は交通機関を渡り歩くということ。また住居の気密性が北海道に比べ格段に劣るので、室温がすぐ外気温に影響されることと、暖房の効率が悪いということ。また北海道感覚でいうと1桁台の気温というのは秋の中間的季節のものであり、北国的感覚では着るものが中途半端なままの季節が東京では数ヶ月続くということ。また、個々人の感覚や比較方法によっても変わってくるとは思うが、積雪が無いからか湿度が下がりがちでからっ風が吹くということ。関東平野という場所にあるとはいえ、高層建築物が巻き起こすビル風などの要因もあるのだろう。

私が住んでいた北海道帯広市とその周辺は完全に内陸だったからか、「東京の冬」に比べて風が吹いたりする頻度は少なかったように感じる。もちろん西の山脈から吹き下ろされる風や地吹雪といった天気もあるが、それほど頻繁ではない印象を持っている。また車社会なのでそんなことは関係ないということもあるだろう。

北海道から東京に来た多くの人は「風が乾燥していて北海道よりもある意味きつい」という。東京はすぐ近くに海があるのに意外な感じもするが、風が陸地の西側や北側から吹くことが多いのでそうなのだろう。上述の通り、北海道は気温こそ極寒で飽和水蒸気量も少ないものの、積雪のおかげで湿度は保たれているという感じもする。

今年の夏の北海道は暑かったらしい。全国的な記録的猛暑である。それでも東京とは違い「熱帯夜」というものは圧倒的に少ない。温暖化の影響か今年の記録的猛暑かは分からないものの、十数年前は全くなかった「北海道の熱帯夜」が最近ではそこそこあるという。それでも半年続く「東京の灼熱地獄」よりはマシであろう。東京の8月は、外で玉子焼きができそうな気温であるが、8月の北海道は心地良い。夜は気温が10度前後に落ち込んで寒いことすらある。

気候面でも東京は、他の北や南の日本の都市に比べて過ごし辛いと思う。南、赤道に近づけば近づくほど暑くて嫌気がさすと思っていた時期が私にもあったが、東京より沖縄のほうが涼しい天気予報を何度も見て、そういう印象は払拭した。人口密集が世界有数の東京という都市ならではなのだろう。

灼熱地獄の中で半年も汗をかいていると、正直「北海道に戻りたい」と思うこともちらほらある。ただ、東京は色々なものや情報が集まっている。特に物流の発展で、物は多少待てば日本中どこでも実物が手に入るが、情報は待っても本当の「実物」が手に入らない。これほどまでにインターネットが発達して情報化社会になった今でも、実際に人と顔を合わせて情報交換することが最も良い情報を入手する手段であることを痛感している。動画であったり音声であったり文章であったり、情報伝達の手段は色々あっても、現地にいること以上に良質な情報を得る手段はない。また、東京という日本の首都が持つビジネス等のスピード感は若いうちに経験しておきたいという気持ちもある。滝のような汗をかいても東京という場所に住んでいる価値はあるのだ。

本当であれば、日本全国に人々がほどよく散らばって、特定の都市に極度の一極集中をしないほうが良いのだと思う。その分、交通が発達して安く早く移動ができて、日本全国の人が気軽に集まれる生活基盤があることが理想であるものの、それは近い将来の話ではなさそうだ。

最近では、福岡や札幌といった地方都市が栄えて、そこに定住しつつ、東京の人と関わる必要のある普段の仕事はネットを使って行い、用事がある場合は気軽に格安航空券での東京との往復をするという生活スタイルをする人も増えていると聞く。東京と福岡・札幌間の航空券はドル箱路線であるゆえに、他の地方都市に比べて安く、鉄道より早い。また家賃や物価などが東京に比べて安いというのも、東京との交通費にあてられる側面だろう。収入が少なくてもそういう生活スタイルが確立できるのであれば、私も福岡や札幌を拠点に活動したいと常に思う。

上述のような地方都市を拠点とした首都圏との関わりができないうち、また身体が耐えられる若いうちは、一瞬の春と秋と半年近いの灼熱地獄がある東京で、情報の刺激を受けて修行するのが良い、そんな考え方をしている。

とかく批判されがちな東京一極集中であるものの、それによって発展があるということや効率的な部分もあるので一概に否定はできないだろう。希望を言えば、もう少し涼しい場所に一極集中してくれれば…とは思うが、それは私個人の夢としてしまっておきたい。

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